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すぐ謝ってしまうクセを直したい。そう思っているあなたは、きっと優しい人です。悪いことをしていないのに、反射的に「ごめんなさい」が口から出てしまう。会議で発言するときも、店員さんに声をかけるときも、まず謝ってしまう。気づけば一日に何度も「すみません」を言っている自分がいます。
このクセは、性格が弱いからではありません。むしろ、まわりに気を配れる証拠です。だから無理に直そうと自分を責めると、かえって苦しくなります。今回はあいちゃんと一緒に、なぜすぐ謝ってしまうのか、その心理をほどいていきます。そして、自分を下げずに対等に話せるようになる具体的な方法を考えていきましょう。きっと、今より少し楽に呼吸できるようになるはずです。
相談タイム
今日も仕事帰り、私は重い足取りでカフェのドアを開けました。あいちゃんはいつものように、窓際の席で手を振っています。その明るさに、ほっと肩の力がゆるみます。
モヤ子「あいちゃん、聞いてよ。私、今日も一日中ずっと謝ってた気がするの」
あいちゃん「えー、なになに?どんな感じで謝ってたの?」
モヤ子「朝、エレベーターで先輩と一緒になっただけで『すみません』。書類を渡すときも『すみません』。お昼に店員さんを呼ぶときも『すみません』って」
あいちゃん「それ、めっちゃ気配りできてるってことじゃん!すごくない?」
モヤ子「でもね、別に悪いことしてないのに謝ってるの。なんか、自分が情けなくて」
あいちゃん「あー、わかるわかる。でもさ、それって悪いことじゃなくて、モヤ子がまわりをちゃんと見てる証拠だと思うな」
モヤ子「そうかな…。この前なんて、満員電車で足を踏まれた側なのに、私が『あっ、すみません』って言っちゃったの」
あいちゃん「踏まれた側が謝るやつ!それね、めっちゃあるある。でもそこ、ちょっともったいないかも」
モヤ子「もったいない?」
あいちゃん「そうそうそう!謝るのが悪いんじゃなくてさ、本当は謝らなくていい場面まで謝ってると、モヤ子の良さが伝わりにくくなっちゃうの」
モヤ子「たしかに、最近は『また謝ってる』って自分にうんざりすることもあって」
あいちゃん「うんうん。じゃあ今日は、その口グセをちょっとずつ変えていく方法、一緒に考えてみよ?絶対よくなるから」
モヤ子「うん、お願いします…!」
すぐ謝ってしまう自分を変える方法
まず謝りすぎる心理の正体を知る
あいちゃん「最初にね、なんで謝っちゃうのか、その理由を知るのが大事なんだ」
モヤ子「理由かぁ。考えたことなかったかも」
あいちゃん「すぐ謝る人ってね、たいてい二つの気持ちが隠れてるの。一つは『衝突を避けたい』っていう気持ち」
モヤ子「あ、それはわかる。相手を怒らせたくないんだよね」
あいちゃん「そうそう!先に謝っておけば、空気が悪くならないって無意識に思ってるの。だから反射でごめんが出ちゃう」
モヤ子「たしかに、謝った瞬間ちょっと安心するもん」
あいちゃん「でしょ?もう一つはね、『自分なんて』っていう気持ち。自己評価がちょっと低いと、自分の存在自体を申し訳なく感じちゃうんだ」
モヤ子「うっ…。それ、すごく当たってる気がする」
あいちゃん「でもね、それって裏を返せば、相手をすごく大事にしてるってことなんだよ」
モヤ子「大事にしてる…?」
あいちゃん「うん。相手の機嫌や気持ちを、自分のことより優先して考えられる人なの。それって本当はすごい才能だよ」
モヤ子「才能だなんて、思ったことなかった」
あいちゃん「だからね、まず『謝っちゃう私はダメ』って思うのをやめよ?クセには優しい理由があるって知るだけで、ずいぶん楽になるから」
モヤ子「でも、子どものころからずっとこうなんだよね。家でも『ごめんなさい』が口グセだったし」
あいちゃん「あー、それは大きいかも。小さいころにね、謝ると怒られずに済んだ経験があると、ごめんが身を守る盾になるの」
モヤ子「盾…。たしかに、謝ると場がおさまる感じがしてた」
あいちゃん「そうなんだよね。だから生き延びるための知恵だったの。それ自体は悪くないんだよ」
モヤ子「でも、大人になった今は、その盾がいらない場面でも出ちゃうんだ」
あいちゃん「まさに!昔は必要だったけど、今はもう手放してもいいクセってこと。気づけたモヤ子、えらいよ」
モヤ子「そう言ってもらえると、なんか救われる」
あいちゃん「もう一つね、謝りすぎる人って、相手の感情を勝手に背負っちゃう傾向もあるの」
モヤ子「相手の感情を背負う?」
あいちゃん「うん。相手がちょっと不機嫌そうだと、『私のせいかも』って思っちゃうの。でもね、相手の機嫌は相手のものだよ」
モヤ子「あー…それ、しょっちゅうやってるかも。先輩が忙しそうなだけで謝ってる」
あいちゃん「でしょ?相手の機嫌は、相手が自分でなんとかするものなの。モヤ子が引き受けなくていいんだよ」
モヤ子「そっか。全部自分のせいにしなくていいんだ」
あいちゃん「うん。それにね、謝りすぎる人って、本当はすごく責任感が強いんだよ。だからこそ抱えこんじゃう」
モヤ子「責任感が強い…そう言われると、ちょっと嬉しいかも」
あいちゃん「でしょ?その責任感は宝物。ただ、向ける方向をちょっと変えるだけでいいの」
あいちゃん「そうそうそう!だからね、まず『謝っちゃう私はダメ』って思うのをやめよ?クセには優しい理由があるって知るだけで、ずいぶん楽になるから」
実は、こうした気疲れの背景には、人に頼るのが苦手という共通点があることも多いです。気になる人はなんでも一人で抱え込んでしまう…人に頼れない性格を少しずつ変えていく方法もあわせて読んでみてください。
モヤ子「自分を責めないこと、まずそこからなんだね」
あいちゃん「そういうこと!理由がわかったら、次は言葉を変えていくよ」
ごめんを別の言葉に置き換える
あいちゃん「ここからが本番!すぐ謝るクセを直す一番の近道はね、『ごめん』を別の言葉に置き換えることなんだ」
モヤ子「別の言葉って、たとえば?」
あいちゃん「一番おすすめなのは『ありがとう』。これ、めっちゃ効くよ」
モヤ子「ありがとう?謝る場面でお礼を言うってこと?」
あいちゃん「そうそうそう!たとえば、待ち合わせにちょっと遅れたとき。つい『遅れてごめんね』って言うでしょ?」
モヤ子「言う言う。絶対言っちゃう」
あいちゃん「それをね、『待っててくれてありがとう』に変えるの。どう?言われた側の気持ち」
モヤ子「あっ…なんか、嬉しい。責められてる感じがしない」
あいちゃん「でしょ?ごめんって言われると相手も気をつかうけど、ありがとうなら笑顔になれるんだ」
モヤ子「たしかに、自分が言われても全然違う」
あいちゃん「ほかにもあるよ。何か手伝ってもらったとき『すみません』じゃなくて『助かりました』。質問するとき『すみません』じゃなくて『教えてください』」
モヤ子「なるほど、お願いごとの形にするんだね」
あいちゃん「そうそう!ポイントはね、自分を下げる言葉から、相手を立てる言葉に変えること。これだけで印象がガラッと変わるよ」
モヤ子「でも、とっさに出てこないかも。やっぱり反射でごめんって言っちゃいそう」
あいちゃん「最初はそれでOK!まずは一日一回、ごめんをありがとうに変えられたら花マル。少しずつでいいの」
モヤ子「一日一回なら、できそうな気がする」
あいちゃん「あとね、便利なコツがあるよ。とっさにごめんが出ちゃったら、そのあとに一言つけ足すの」
モヤ子「つけ足す?どんなふうに?」
あいちゃん「たとえば『ごめんね、あ、ありがとうの間違いだ』って笑っちゃう。それだけで雰囲気がやわらかくなるの」
モヤ子「あはは、それなら言えそう。自分も気がまぎれるし」
あいちゃん「でしょ?完璧に変えようとしなくていいの。言い直すうちに、だんだん最初からありがとうが出るようになるから」
モヤ子「練習の途中だと思えば、失敗しても気が楽だね」
あいちゃん「そうそうそう!それとね、メールやチャットでも同じだよ。文章だと特に気づきやすいの」
モヤ子「あ、たしかにメールも『お忙しいところすみません』から始めてる」
あいちゃん「それを『お忙しいところお時間ありがとうございます』に変えるだけ。読む側の気持ちがふわっと軽くなるよ」
モヤ子「文章なら落ち着いて選べるから、まずそこから始めようかな」
あいちゃん「いいね、それ最高の作戦!文章で慣れたら、自然と話し言葉にも移っていくから」
モヤ子「なんだか、できそうな気がしてきた」
あいちゃん「その調子!言葉が変わると、不思議と気持ちも前向きになってくるから。だまされたと思ってやってみて」
謝るべき時とそうでない時を線引きする
モヤ子「でもあいちゃん、全部ありがとうに変えちゃったら、本当に謝るべき時に困らないかな?」
あいちゃん「お、いい質問!そこが大事なところ。謝るべき時と、謝らなくていい時の線引きをしておこう」
モヤ子「線引き、どうやってするの?」
あいちゃん「シンプルだよ。『自分が相手に実害を与えたかどうか』で考えるの」
モヤ子「実害を与えたかどうか…」
あいちゃん「うん。たとえば、約束をすっぽかして相手を困らせた。これは謝るべき。ちゃんと『ごめんなさい』って言おう」
モヤ子「うん、それは謝らなきゃだね」
あいちゃん「でもね、道で人とすれ違うとき。電車で席を探すとき。店員さんを呼ぶとき。これは誰にも迷惑かけてないでしょ?」
モヤ子「たしかに、何も悪いことしてない」
あいちゃん「そういう時は謝らなくていいの。『すみません』じゃなくて『こんにちは』とか『お願いします』で十分」
モヤ子「そっか。呼びかけのつもりで『すみません』を使ってたんだ」
あいちゃん「そうなんだよね。日本語の『すみません』って、謝罪と呼びかけが混ざってて、ややこしいの」
モヤ子「言われてみればそうだ。両方の意味で使ってた」
あいちゃん「だから、心の中で一回問いかけてみて。『これ、私が悪いことした?』って。答えがノーなら、謝らなくていいサインだよ」
モヤ子「『私が悪いことした?』って自分に聞くんだね」
あいちゃん「そうそう!この線引きができると、本当に謝るべき時の『ごめんなさい』が、ちゃんと相手に届くようになるの」
モヤ子「謝りすぎると、肝心の謝罪が軽くなっちゃうのか」
あいちゃん「まさに!オオカミ少年みたいにね。いつも謝ってると、本気の謝罪も軽く聞こえちゃうの」
モヤ子「それは困る。本当にごめんって思ったときは、ちゃんと伝えたいもん」
あいちゃん「だよね。だからこそ、メリハリが大事なんだ」
モヤ子「あとさ、謝るべき時でも、謝り方にコツってある?」
あいちゃん「お、するどい!あるよ。謝るときはね、言い訳をくっつけないのがポイント」
モヤ子「言い訳をくっつけない…」
あいちゃん「うん。『ごめんね、でも電車が遅れてて』って言うと、謝罪が薄まるの。まずは『遅れてごめんね』だけ」
モヤ子「事情を説明したくなっちゃうけど、ぐっとこらえるんだ」
あいちゃん「そうそうそう!理由はね、相手が聞いてきたら答えればいいの。先に言い訳すると、責任から逃げてる感じが出ちゃう」
モヤ子「なるほど。潔く謝ったほうが、かえって信頼されるのか」
あいちゃん「まさに!謝るべき時は短く誠実に、謝らなくていい時は感謝に変える。この二つを覚えておけば大丈夫」
モヤ子「謝る量を減らす代わりに、質を上げるってことだね」
あいちゃん「そういうこと!すごい、もう完璧に理解してるじゃん」
ちなみに、まわりに合わせて自分を抑えすぎて疲れてしまう感覚に心当たりがあるなら、いつも明るいキャラを演じてきたけどそろそろ限界がきた話も似た悩みに寄り添ってくれます。
口グセを変えると自己肯定感も上がる
モヤ子「あいちゃん、話してたら気づいたことがあるの」
あいちゃん「お、なになに?」
モヤ子「『ごめん』ばっかり言ってると、なんだか自分がどんどん小さくなる感じがしてたんだ」
あいちゃん「それ、すごく大事な気づき!実はね、言葉って自分にも影響するの」
モヤ子「自分にも?」
あいちゃん「うん。『すみません』を一日に何十回も言うとね、脳が『私は申し訳ない存在だ』って思い込んじゃうんだ」
モヤ子「言葉が自己暗示になっちゃうってこと?」
あいちゃん「そうそうそう!逆に『ありがとう』をいっぱい言うとね、『私はまわりに支えられてる』って感じられるようになるの」
モヤ子「同じ場面でも、言葉が違うだけで気持ちが変わるんだ」
あいちゃん「まさに!だから口グセを変えるのは、自己肯定感を上げる一番手軽な方法なんだよ」
モヤ子「手軽なのは嬉しいな。お金もかからないし」
あいちゃん「でしょ?それにね、ありがとうって言われた相手も嬉しいから、関係もよくなるの。いいことしかない」
モヤ子「自分も相手も嬉しいなんて、最高じゃない」
あいちゃん「最高だよ!しかもね、自己肯定感が上がると、自然と謝る回数も減ってくるの。好循環ってやつ」
モヤ子「謝る→自信なくなる、の逆をいくんだね」
あいちゃん「そうそうそう!もう一個いい方法あるよ。寝る前にね、その日言えた『ありがとう』を思い出すの」
モヤ子「ありがとうを振り返るってこと?」
あいちゃん「うん。『今日は店員さんにありがとう言えた』とか、小さくていいの。それを数えると、自分を肯定する習慣がつくんだ」
モヤ子「謝った回数じゃなくて、感謝した回数を数えるんだね」
あいちゃん「まさに!人ってね、反省は得意だけど、自分をほめるのは苦手なの。だから意識して数えるのが大事」
モヤ子「たしかに、できなかったことばっかり数えてた気がする」
あいちゃん「でしょ?それを逆にするだけで、毎日がちょっと誇らしくなるよ」
モヤ子「寝る前のほんの少しなら、続けられそう」
あいちゃん「いいね!それとね、もし謝りすぎちゃった日があっても、自分を責めないでね。それも含めて練習だから」
モヤ子「失敗してもいいって思えると、気持ちがすごく楽になる」
あいちゃん「そうそう!完璧じゃなくていいの。昨日より一回でも減れば、それはもう大成長だよ」
モヤ子「一回でいいんだ。それなら私にもできそう」
あいちゃん「焦らなくて大丈夫。まずは言葉から少しずつ変えていこ。自分を大事にする練習だと思ってさ」
言葉を変えても、もし職場で理不尽な扱いが続いて謝ってばかりになっているなら、それは別の問題かもしれません。職場で理不尽なことを言われ続けている…我慢の限界どうすればいいもチェックしてみてください。
モヤ子「なんだか、少し肩の荷が下りた気がする」
あいちゃん「その感じ、大事にしてね。モヤ子はもう十分がんばってるんだから」
まとめ
すぐ謝ってしまうクセは、決してあなたの弱さではありません。それは、まわりに気を配れる優しさの裏返しです。だからまず、謝りすぎる自分を責めるのをやめましょう。クセには、衝突を避けたい気持ちや、相手を大切にしたい気持ちが隠れています。
そのうえで、今日から「ごめん」を「ありがとう」に置き換えてみてください。遅れたときは「待っててくれてありがとう」。手伝ってもらったら「助かりました」。たったこれだけで、自分も相手も笑顔になれます。
そして、謝るべき時とそうでない時を線引きすること。「私が悪いことした?」と心の中で問いかけて、答えがノーなら謝らなくて大丈夫です。呼びかけは「すみません」ではなく「お願いします」で十分なのです。
口グセが変わると、不思議と自己肯定感も上がっていきます。言葉は自分への暗示になるからです。焦らず、一日一回からで構いません。少しずつ、自分を下げない話し方を練習していきましょう。あなたが自分を大切にできるようになることを、心から応援しています。
誰にも言えずに一人で抱えこんでしまうときは、悩みを誰にも話せない…あいちゃんに話したら「話していいんだよ」と言ってもらえたも読んでみてくださいね。なお、対人関係でのストレスは厚生労働省のこころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)でも幅広く扱われていて、セルフケアの参考になります。
よくある質問FAQ
すぐ謝るのをやめたら冷たい人だと思われませんか
その心配はいりません。謝る代わりに使うのは「ありがとう」や「お願いします」といった温かい言葉だからです。むしろ、感謝を伝えるほうが相手は嬉しく感じます。謝罪は相手に気をつかわせますが、感謝は笑顔を生みます。だから、冷たくなるどころか、関係はもっと良くなるはずです。本当に謝るべき時にだけ心を込めて謝れば、あなたの優しさはちゃんと伝わります。
とっさに反射でごめんと言ってしまうのは直りますか
少しずつ直っていきます。長年のクセは、すぐにはなくなりません。だから最初は、言ってしまっても自分を責めないでください。まずは一日一回、「ごめん」を「ありがとう」に変えられたら大成功です。回数を欲張らず、小さな成功を積み重ねましょう。続けるうちに、だんだん反射のほうが変わっていきます。焦らないことが、一番の近道です。
謝るべき時かどうか迷ったらどうすればいいですか
シンプルな問いを使ってみてください。「私が相手に実害を与えた?」と心の中で聞くのです。約束を破った、相手を困らせた、そんな時は素直に謝りましょう。でも、すれ違っただけ、声をかけただけなら、謝る必要はありません。迷ったときほど、この基準が助けになります。日々のストレスでイライラが止まらない…うまく発散できない人のための解消法とあわせて、心の余裕を保つことも意識してみてくださいね。