目次
- オカンに相談してみた
- 付き合い始めに出やすい初期サインとは
- 言葉でじわじわ傷つけてくる
- 行動をコントロールしようとしてくる
- 感情的な揺さぶりが激しい
- なぜ付き合い始めに気づけないのか
- 「まだ付き合いたて」という言い訳が邪魔をする
- 「好き」という感情がフィルターになる
- 「私が悪い」と思わせる仕組みがある
- 心理的支配の仕組みを知っておく
- 「愛されてる」と「コントロールされてる」の境界線
- 「特別扱い」と「依存」を混同させる
- 抜け出す第一歩をどう踏み出すか
- 「確信がなくてもいい」から始める
- 具体的に動く前にできること
- 離れることを選んだときのために
- オカンからのまとめ
- よくある質問FAQ
- Q. 付き合い始めたばかりなのに、モラハラだと思うのは考えすぎですか?
- Q. 冗談で言われたことも傷ついていいんですか?
- Q. まだモラハラと確定していないのに相談窓口に行ってもいいですか?
最近、読者さんからこんな相談をもらって、胸がズキッとしました。「付き合い始めたばかりなのに、モラハラ彼氏なのかもって思ってしまう。でも確信が持てなくて」というんです。
そう、「モラハラ彼氏」かどうか分からないまま悩んでいる人って、実はすごく多い。
なんとなくしんどい。なんとなく怖い。でも証拠もないし、気にしすぎかな、って自分を疑ってしまう。
だから今日はオカンに登場してもらって、その「なんとなく」の正体をちゃんとほぐしていこうと思います。
モラハラって、ドラマに出てくるような怒鳴り声や物を投げるような激しい暴力だけではありません。むしろ日常の中に溶け込んだ言葉や態度の積み重ねが、心を少しずつ削っていくんです。
特に付き合い始めの時期は「これってどこの恋愛でもあることなのかな」「慣れてないだけかな」という思考が働きやすい。だからこそ、今の段階で「初期サイン」を知っておくことがとても大切です。
オカンに相談してみた
モヤ子「オカン、ちょっと聞いてもいい? 最近付き合い始めた人がいるんやけど……なんかちょっとしんどくて」
オカン「なにゆーてんの、どんな感じにしんどいん? ちゃんと話してみ」
モヤ子「えっとね、たまに言葉がキツくて。でも次の日は優しいしで、私が気にしすぎなだけかなって思ったりもして」
オカン「ふーん。で、あんたはそのとき、どんな気持ちになったん?」
モヤ子「なんか……責められてるみたいな気持ちになった。でも彼は冗談やって言うんよ。だから私がおかしいのかなって」
オカン「あのな、それがね、引っかかるんよ。冗談やって言われたら、傷ついたほうが悪いみたいになるやろ? それ、ちょっとずるいやり方やで」
モヤ子「でもモラハラって、もっとひどい人のことちゃうの? 怒鳴ったり、物投げたり……」
オカン「そこが勘違いの入り口やねん。モラハラは最初からひどくないねん。むしろ最初はじわーっとしてて、気づきにくいもんやで」
モヤ子「そうなんや……じゃあ初期ってどんなサインがあるの?」
オカン「ちゃんと教えたるわ。聞いときい」
モヤ子「うん。正直、友達には話しにくくて。もし「考えすぎやん」って言われたら、ますます自分がおかしいのかなって思っちゃいそうで」
オカン「その気持ち、分かるで。でもな、それ自体がもうサインやねん。ちゃんと話せる人が身近にいない、一人で抱えてる、ってなってるなら、もうすでに何かが始まってる可能性がある」
モヤ子「え、そうなの?」
オカン「孤立は、モラハラの始まりによく出るパターンやねん。意図的にやってる人もいるし、無意識にそうなってる場合もある。でもどっちにしても、あんたが「誰にも話せない」状態になってきてるなら、一度ちゃんと見直す時期かもしれん」
付き合い始めに出やすい初期サインとは
言葉でじわじわ傷つけてくる
まず最初に気づいてほしいのが、言葉の使い方です。
直接的な暴言ではなく、「冗談やん」「なんでそんなに気にするん」という形で傷つけてくる。
モヤ子「私の服装について、なんか地味やなって言われて……笑いながら言うから怒れなかった」
オカン「それや。笑いながら言うのがミソやねん。怒ったら「冗談やのに」ってなる。怒る権利まで奪われてるんよ」
モヤ子「じゃあ私が傷ついても、おかしくなかったんや」
オカン「おかしくない。ちゃんとアンテナ張れてる証拠や。傷ついた気持ちを「気にしすぎ」で上書きしたらあかん」
こういった「笑いながらの批判」は、付き合い始めのころに多く見られます。
相手は冗談という形で様子を見ながら、あなたがどこまで受け入れるかを確かめているんです。
もう一つよくあるのが「比較」です。
「前の彼女はこういうことしてくれた」「普通の子はこんなことしないよ」という言い方です。
あなたの自信をそっと削いで、「自分はダメな人間かも」という気持ちにさせる。これも初期サインの一つです。
オカン「比べてくる男はな、あんたを下に見てるんよ。無意識かもしれんけど、それがクセになってる人は危険やで」
モヤ子「うん……なんか自分がダメな気がしてきてたわ、最近」
オカン「そこ! そこが大事やねん。付き合う前はそんな気持ちなかったはずやろ?」
モヤ子「確かに……付き合う前のほうが自信あった気がする」
オカン「それがサインや。付き合ってから自信が減ってきたなら、ちゃんと向き合わなあかん」
「付き合う前より自信が減った」という変化は、とても大きなサインです。
健全な恋愛は、あなたを輝かせるもの。自己肯定感を下げていく関係は、何かが間違っている可能性があります。
行動をコントロールしようとしてくる
次に気をつけてほしいのが、行動への干渉です。
「友達と会うのはいいけど、なるべく早く帰ってきてよ」
「その服、男に見せるための服ちゃうの?」
こういった言葉は、最初は「心配してくれてる」「嫉妬してくれてる」と感じることがあります。
モヤ子「彼がね、私の友達付き合いを気にするんよ。でも愛されてるからかなって思ってた」
オカン「気にするのは自然やで。でもな、制限してくるのはちゃうんよ。「心配」と「支配」は似てるようで全然ちゃう」
モヤ子「どう違うの?」
オカン「心配する人はな、「気をつけてな」で終わる。支配する人は「なんで行くの?」「行くなら連絡して」「帰ってきたらすぐ報告して」ってなっていくんよ。段階があるんや」
モヤ子「言われてみれば……最近「どこにいる?」って頻繁に連絡くるようになってきた」
オカン「それ、付き合い始めてどのくらいで始まった?」
モヤ子「1ヶ月くらいで……」
オカン「早すぎるで。ちゃんとせなあかんのは、この「早さ」やねん。本当に大切にしてくれる人は、急がへん」
行動コントロールの初期サインとして特に注意が必要なのが、「既読・返信へのプレッシャー」です。
すぐに返信しないと機嫌が悪くなる。既読スルーを責められる。これが日常になっていくと、スマホを見るたびに怖さを感じるようになっていきます。
モヤ子「確かにスマホ見るのが怖くなってきてる……」
オカン「それ、しんどいやろ。スマホが恐怖の道具になってるんやったら、それは明らかにおかしい。恋愛でそうなったらあかん」
モヤ子「でも、それって私が返信遅いのが悪いんじゃないの?」
オカン「なにゆーてんの! あんたには自分のペースがある。仕事中やったり、疲れてたり、会話に集中してたりで返信できない時間があって当然やで。それを責める権利は誰にもない」
感情的な揺さぶりが激しい
モヤ子「あと、急に不機嫌になることがあって。なにが原因か分からなくて、私がどうにかしないととか思ってしまって」
オカン「それな。「感情の責任を相手に押し付ける」ってやつやわ。俺が不機嫌なのはお前のせいや、って空気を出してくる人おるねん」
モヤ子「でも彼は私がちゃんとできてないから怒るんかなって思ってた」
オカン「ちゃんとできてないのはあんたちゃうで。自分の感情をコントロールできひん彼氏のほうや」
モヤ子「そっか……そう考えたことなかった」
オカン「大人の恋愛はな、お互いの機嫌を取り合うもんちゃうねん。自分の感情は自分で持つもんや。それが基本やで」
「当たったかと思えば優しくなる」という波のある態度も、初期から出やすいサインです。
ひどいことをして、その後過剰に優しくなる。この繰り返しが続くと、あなたの心はその「優しい時間」にしがみつくようになっていきます。
これは心理学的に「間欠強化」と呼ばれる仕組みで、ギャンブルに依存する心理と同じメカニズムです。
モヤ子「なんで優しいときの彼をこんなに好きなんやろって、自分でも不思議で」
オカン「それがね、間欠強化の怖さやねん。ランダムに優しくされると、脳がそれを強く求めるようになる。ずっと優しかったら逆に慣れてしまうのに、たまーにしか優しくされないから、そのときが異様に嬉しく感じるんよ」
モヤ子「なるほど……じゃあ好きって思う気持ちが、彼の作戦にはまってる可能性もあるってこと?」
オカン「意図的かどうかは分からんけど、結果としてそうなってる場合がある。だから「好きやから大丈夫」は、判断の根拠にはできひんのやで」
参考:配偶者や交際相手からの暴力(DV)について(厚生労働省)
なぜ付き合い始めに気づけないのか
「まだ付き合いたて」という言い訳が邪魔をする
モヤ子「なんで付き合い始めって気づきにくいんやろ。後から振り返ったら分かることが、そのときは見えなくて」
オカン「それはな、人間の心理やねん。付き合い始めって「まだよく知らないから」「慣れてないから」「私が合わせなきゃ」ってなりやすいんよ」
モヤ子「確かに! なんかしんどくても「まだ新しいし仕方ない」って思ってたわ」
オカン「その「まだ」がくせもんやねん。その「まだ」の間に、どんどん相手のやり方に慣れさせられていくんよ」
付き合い始めというのは、関係の「基準値」が決まる大事な時期です。
最初に「これがこの人なりの普通」と思わせることができると、相手はその後も同じことを続けやすくなります。
逆に言えば、今の段階でおかしいと感じたことは、「慣れれば大丈夫」にはならない可能性が高いんです。
モヤ子「じゃあ「慣れれば平気」って思ってたのが、むしろよくないってこと?」
オカン「そうやねん。慣れていいことと、慣れたらあかんことがある。傷つくことに慣れていったら、そのうちそれが普通になってしまう。それが一番怖いんや」
モヤ子「怖い……でもじゃあ、どこで気づけばよかったの?」
オカン「「なんかしんどい」って思ったそのとき。そのタイミングが大事やったんやで。しんどいと感じた、その感覚は正しい」
「好き」という感情がフィルターになる
モヤ子「好きだから、悪いほうに考えたくないっていうのもあって」
オカン「それは自然な感情や。好きな人のことをできるだけよく見たいのは、人間やから当然やねん」
モヤ子「でもオカンは「でも」ってつけそうやなあ」
オカン「そうやで(笑)。「好き」はね、判断力を下げる効果があるんよ。医学的にも証明されてるんや。脳内でオキシトシンとかドーパミンが出て、批判的な思考が弱くなる」
モヤ子「じゃあどうしたらいい?」
オカン「自分ひとりで判断しようとするのをやめる。友達に話す、誰かに聞いてもらう。外からの目を借りるんや」
「友達に話す」というのは本当に大切なことです。
一人で抱え込んでいると、相手の見方に引っ張られやすくなります。信頼できる友達に状況を話すだけで、「それちょっとおかしいんじゃない?」という声をもらえることがあります。
モヤ子「でも友達に話したら、彼の悪口みたいになっちゃうかなって」
オカン「それも、モラハラ彼氏との関係でよく出る思考パターンやで。「話したら悪口になる」「彼のことを悪く言いたくない」ってなって、結局黙って抱えてしまう」
モヤ子「あー……確かにそう思ってた」
オカン「でもな、あんたが自分の気持ちを話すことは悪口とちゃう。「こういうことがあってしんどかった」って話すのは、あんたの正直な感情や。それを話す権利はあんたにある」
一人で抱え込んでしまう性格の人は、こちらも参考にしてみてください。
なんでも一人で抱え込んでしまう…人に頼れない性格を少しずつ変えていく方法
「私が悪い」と思わせる仕組みがある
モヤ子「気づけないのって、私のせいもあるんかな……やっぱり気にしすぎやったんかなとか」
オカン「ちがう! それが一番ほどかなあかん思い込みや。「自分が悪い」と思わせるのが、モラハラの得意技やねん」
モヤ子「どういうこと?」
オカン「「なんでそんなこと気にするの?」「普通はそんなこと言わない」「お前がおかしい」ってな言い方をずっとされてたら、だんだん自分の感覚が信じられなくなるんよ」
モヤ子「……そう言われてたかも」
オカン「それ、ガスライティングっていうんや。自分の認識を否定されて、「私がおかしいんや」と思わせる。そうなったら相手の言うことを疑えなくなる」
ガスライティングは、最初は些細なことから始まります。
「そんなこと言った? 言ってないよ」「君の記憶ちがうんじゃない?」という言い方で、少しずつあなたの自信と判断力を奪っていきます。
だから気づけないんです。気づいたとしても「私の気のせいかも」と打ち消してしまう。
モヤ子「じゃあ私が「気にしすぎかも」って思うこと自体が、ガスライティングにはまってる証拠になるってこと?」
オカン「全部がそうとは言えへんけど、傷ついた記憶がある出来事を「自分が悪かった」で終わらせることが続いてるなら、一度立ち止まって考えてみ。「誰かに話したらどう聞こえるかな」って視点でね」
心理的支配の仕組みを知っておく
「愛されてる」と「コントロールされてる」の境界線
オカン「モラハラってな、「俺はお前のことが大事やから」っていう形でくることが多いんよ」
モヤ子「え、どういうこと?」
オカン「「心配やから連絡して」「俺のためにそういう服やめてほしい」「あんな友達と付き合ったら傷つく」ってな感じや。全部「心配してる」「愛してる」って言葉でくるから分かりにくい」
モヤ子「あー……それめっちゃ言われてた気がする」
オカン「愛情表現と支配の違いはな、「あなたはどうしたい?」が入ってるかどうかや。本当に愛してる人はな、相手の意志を聞く。コントロールしたい人は、聞かへん」
「どうしたい?」という問いかけがあるかどうか。
これはとても大切な視点です。あなたの気持ちや希望を、相手は聞いてくれていますか?
モヤ子「言われてみれば……私の「こうしたい」って言ったとき、なんか否定されることが多かったかも」
オカン「どんな感じに否定されてたん?」
モヤ子「「それって変やよ」とか「なんでそう思うの」みたいな感じで。なんか責められてる気がして、だんだん自分の意見を言わなくなってきた」
オカン「それや。自分の意見を言えなくなってきてる、ってなってきたら、それは大きなサインやで」
また、心理的支配は段階的に進みます。
最初は少しの言葉。次第に行動への口出し。そして友人関係や家族との付き合いへの干渉。気づいたときには「彼なしでは何も決められない」という状態になっていることがあります。
オカン「それがね、「孤立化」ってやつやねん。周りから切り離して、自分だけに依存させる。そうなったら逃げにくくなるやろ」
モヤ子「なんか怖くなってきた……」
オカン「怖さを感じるのは正しいことやで。でも今気づいてるなら、まだ間に合うから」
彼氏との関係で、価値観のずれを感じているなら、こちらも読んでみてください。
彼氏と趣味が合わなくてしんどい…価値観の違いを乗り越えるカップルの作法
「特別扱い」と「依存」を混同させる
モヤ子「でもね、最初はすごくよくしてくれてたんよ。毎日連絡くれて、誕生日も豪華で、「俺にとってお前は特別や」って言ってくれて」
オカン「ラブボミング、やな」
モヤ子「ラブボミング?」
オカン「付き合い始めに一気に愛情を注ぐことや。「爆弾みたいに愛を降り注ぐ」から、ラブボミングって言う。これで相手を夢中にさせる人がおる」
モヤ子「でもそれって、ただ好きだから、じゃないの?」
オカン「本当に好きな人もラブボミング的な行動するで。問題はその後や。急に態度が変わる、冷たくなる、かと思えばまた優しくなる。この波が激しい場合は要注意やで」
「最初がよすぎた」という経験がある人は注意してください。
その「最初の良さ」との落差があるから、「あのころの彼に戻ってほしい」と期待してしまう。
でもそのラブボミングの時期こそが、「本当の彼」ではなかったかもしれないんです。
モヤ子「じゃあ「最初の優しい彼」を信じちゃいけないってこと?」
オカン「信じないんじゃなくて、「最初の彼」だけで判断しないってこと。付き合いが続いてからも、ちゃんとその優しさが続いてるかどうかを見ること。「最初よかっただけで今はしんどい」なら、それは一時的なパフォーマンスやった可能性がある」
モヤ子「なんか悲しいな……でも、知っておかないといけないことやんな」
オカン「そうやで。知っとかなあかん。知ってれば、振り回されにくくなるから」
浮気・裏切りのように相手の行動に不安を感じているなら、こちらも参考にどうぞ。
パートナーの浮気を疑っている…オカンに話したら確かめる勇気が出た
抜け出す第一歩をどう踏み出すか
「確信がなくてもいい」から始める
モヤ子「でもさ、これってモラハラなのかどうかまだ分からないんよね。確信持てないうちに動いていいのか不安で」
オカン「そこ、すごく大事なとこ突いてくれた。確信がないといけない、って思わんでええんよ」
モヤ子「どういうこと?」
オカン「「モラハラかどうか」より、「私はしんどいかどうか」のほうが先やねん。しんどいなら、それだけで十分な理由になる」
モヤ子「しんどいだけで、動いていいんや」
オカン「そうやで。しんどさをちゃんと感じてる自分を、まず信じてあげ。相手の行動に名前がつくかどうかより、あんた自身の感覚を大事にすることが先や」
相手の行動を「モラハラ」と証明しようとすると、疲弊します。
まず「私はしんどい」という事実を受け止めること。そこから始めていいんです。
モヤ子「証明しようとしてた。なんか、私の被害妄想じゃないって自分でも確信がほしくて」
オカン「その「証明しないといけない」って気持ちも、ガスライティングの影響やねん。「お前がおかしい」「気にしすぎ」って言われ続けると、自分が正しいことを証明したくなるんよ」
モヤ子「じゃあ証明することより、自分の感覚を信じることが先やと」
オカン「そうや。まずそこから始めや」
具体的に動く前にできること
オカン「さっきも言ったけど、一人で考えるのをまず止めること。信頼できる人に話すか、専門の相談窓口を使うかやな」
モヤ子「専門の窓口?」
オカン「DV・モラハラの相談窓口は全国にある。配偶者暴力相談支援センターっていうとこが各都道府県にあるんや。付き合い始めでも、相談できるで」
モヤ子「相談するのって、大げさやないかな……まだ別れるかも決めてないし」
オカン「別れるかどうかを決めるために相談するんちゃうんよ。今の自分の気持ちを整理するために使うんや。相談窓口に行くことで、何かを決めなあかんわけじゃない」
モヤ子「そっか。整理するための場所なんや」
オカン「そうそう。「誰かに話す」「書き出す」「相談窓口に連絡する」。まずこの3つのどれかをやってみ」
また、こういった関係の中では、自己肯定感が少しずつ削られていることが多いです。
今の自分を責めずにいられているか? 自分の気持ちを後回しにしていないか? を一度振り返ってみることも大切です。
モヤ子「書き出すって、どんなふうに書けばいいの?」
オカン「難しく考えんでいい。「今日こんなことがあって、こんな気持ちになった」ってメモするだけでええんよ。続けてみたら、パターンが見えてくる。「こういうときにいつも傷つく」「この言い方をされると怖い」って分かってくる」
モヤ子「確かに、書くことで整理されるかもしれんな」
オカン「あとな、過去のやり取りをスクリーンショットで残しておくのもええで。何かを決めるときの材料にもなるから」
離れることを選んだときのために
モヤ子「もし離れることを選んだとしたら、どうしたらいい?」
オカン「まず、急がんでいい。でもな、一つだけ覚えとき。「別れを告げる」のは一度でいい。ズルズル話し合いを続けると、相手に引き戻されやすくなる」
モヤ子「引き戻されるの?」
オカン「モラハラ傾向のある人はな、別れを告げると急に優しくなったり、泣いたり、「変わる」って言ったりするんよ。そこで揺れるのは当然やで。でも揺れたまま戻ると、また同じことが繰り返される可能性が高い」
モヤ子「でも「変わる」って言われたら……」
オカン「言葉じゃなくて、行動で判断すること。変わるっていう言葉は、何度でも言えるから。信じるなら、実際に行動が変わってから。それくらいの覚悟を持っていいんよ」
モヤ子「離れるって、すごく怖い気もして。でも一方でちょっと楽になりたい気持ちもあって」
オカン「その「楽になりたい」って感じてるのが、答えのヒントやないかな」
モヤ子「……そうかもしれん」
オカン「離れることが怖いのは当たり前や。でもな、今の関係の中で「怖い」と感じてることも事実やろ。どちらの怖さを選ぶか、ってことでもあるんよ」
離れることへの不安や焦りを感じているなら、こちらも参考にしてみてください。
友達の結婚ラッシュに焦って婚活を始めた…空回りしないための心の準備
オカンからのまとめ
モヤ子「オカン、今日ありがとう。なんかちょっと、頭が整理できた気がする」
オカン「よかったわ。最後に一つだけ言わせて」
モヤ子「うん」
オカン「あんたがしんどいって感じた、その感覚は正しいんよ。気のせいやない。大げさでもない。そしてな、自分の感覚を守れるのは、あんただけやねん」
モヤ子「……うん」
オカン「「モラハラかどうか」は後でいい。今は「私はどうしたいか」を一番に置いてみ。それが出発点やから」
あなたの感覚を、疑わないでください。
しんどいと感じたそのとき、すでに何かが始まっています。
一人で抱え込まず、まず誰かに話してみることから始めてみましょう。
自分の気持ちをなかなか話せないと感じているなら、こちらも読んでみてください。
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よくある質問FAQ
Q. 付き合い始めたばかりなのに、モラハラだと思うのは考えすぎですか?
A. 考えすぎではありません。むしろ付き合い始めはモラハラの初期サインが出やすい時期です。傷ついた・怖いと感じたなら、その感覚を信じてください。「まだ付き合いたてだから」という言い訳で自分の感覚を無視しないことが大切です。付き合いたての段階で「なんか変かも」と感じることは、正確なアンテナが働いている証拠です。
Q. 冗談で言われたことも傷ついていいんですか?
A. はい、もちろんです。冗談だからといって傷ついてはいけない、ということはありません。「冗談やろ」「気にしすぎ」という言い方で傷ついた感情を打ち消させようとするのは、モラハラの典型的なパターンです。あなたが傷ついた事実は、冗談かどうかに関係なく存在します。傷ついたと伝えたときの相手の反応も、重要なサインになります。
Q. まだモラハラと確定していないのに相談窓口に行ってもいいですか?
A. むしろ確定する前に相談することをおすすめします。相談窓口は「モラハラ被害者」だけのためにあるのではなく、「なんかしんどい」「これって普通なの?」という段階から使えます。話すことで状況が整理されることも多いので、ためらわず連絡してみてください。あなたが「しんどい」と感じていることが、そのまま相談の理由になります。