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在職中の転職活動はいつやればいいのか、タイミングが分からず動けないままの人は多いです。仕事を続けながら次を探すのは、時間も気力も足りなくて当然です。だからこそ、勢いではなく仕組みで進めることが大事になります。
「辞めてから探したほうが集中できるのでは」と考える人もいます。でも実際は、在職中のほうが圧倒的に有利なケースが多いのです。今回はロジカル先輩に、両立のスケジュール術を論理的に整理してもらいました。
相談タイム
モヤ子「ロジカル先輩、ちょっと聞いてほしいんです。最近、今の会社を辞めたいなって思ってて」
ロジカル先輩「うん、聞くよ。きっかけは何かあったの?」
モヤ子「これといった大事件はないんです。でも毎日なんとなくしんどくて。このままでいいのかなって」
ロジカル先輩「なるほど。じゃあ転職を考えてるんだね。それで、活動はもう始めてるの?」
モヤ子「それが、まだなんです。働きながら転職活動なんて、時間ないし無理じゃないかって」
ロジカル先輩「そこで止まってる人、すごく多いよ。構造的に分解すると、つまずきは大きく三つに分かれるんだ」
モヤ子「三つ、ですか」
ロジカル先輩「そう。一つ目は時間の問題。二つ目はバレるんじゃないかという不安。三つ目は、いつ辞めると言えばいいのか分からないこと。どれだろう?」
モヤ子「全部です……。全部に引っかかって動けないんです」
ロジカル先輩「正直でいいね。でもそれ、全部仕組みで解決できる問題なんだよ。気合いの話じゃない」
モヤ子「気合いじゃない……。ちょっと希望が見えてきました」
ロジカル先輩「まず大前提を一つ。多くの人が思ってるのと逆で、転職は在職中のほうが有利なんだ。辞めてから探すほうがリスクが高い」
モヤ子「えっ、逆だと思ってました。辞めたほうが時間できて有利なんじゃ」
ロジカル先輩「時間はね。でもデータで見ると、無職期間が長いと不利に働く面があるんだ。そこを順番に説明していくよ」
モヤ子「お願いします。私、今度こそちゃんと動きたいんです」
ロジカル先輩が教える両立スケジュール術
辞めてから探すより在職中が有利な理由
ロジカル先輩「まず大前提から崩していこう。なぜ在職中のほうが有利なのか。理由は構造的に三つある」
モヤ子「三つ、ですね。メモします」
ロジカル先輩「一つ目は、収入が途切れないこと。お金の不安がないと、焦って妥協しなくて済む。これが一番大きい」
モヤ子「たしかに……。貯金が減っていくの見ながら探すの、怖いです」
ロジカル先輩「そう。焦りは判断力を奪うんだ。だから収入の土台があるだけで、冷静に選べる。条件交渉も強気でできる」
モヤ子「収入があるって、それだけで武器なんですね」
ロジカル先輩「二つ目は、ブランク期間が生まれないこと。採用側は職歴の空白を気にする傾向がある。在職中ならその心配がない」
モヤ子「空白って、そんなに見られるんですか」
ロジカル先輩「数か月なら問題にならないことも多い。でも長引くと『なぜ働いてないのか』を必ず聞かれる。説明する手間が増えるんだ」
モヤ子「在職中なら、その質問自体が来ないと」
ロジカル先輩「そういうこと。三つ目は、いつでも引き返せること。今の仕事を続けながらだから、いい転職先がなければ続ければいい」
モヤ子「あ、退路があるってことですね」
ロジカル先輩「退路を確保したまま挑戦できる。これが心理的にすごく効く。背水の陣は美しいけど、判断を誤りやすいんだ」
モヤ子「美しいけど危ない、って名言ですね……。たしかに追い詰められると変な会社でもいいやってなりそう」
ロジカル先輩「実際それで失敗する人がいる。早く決めたくて、ろくに調べず入社して、また辞めたくなる。負のループだね」
モヤ子「そのループ、絶対避けたいです」
ロジカル先輩「だから在職中に動く。収入と時間の余裕がない状態で良い決断はできない。これは構造の問題なんだ」
モヤ子「気持ちの問題じゃなくて、構造なんですね」
ロジカル先輩「そう。ちなみに転職そのものが怖くて動けない感覚については、前に整理した話があるよ。転職が怖くて動けない不安の正体をロジカル先輩に解体してもらったを読むと、不安の正体が分かるはず」
モヤ子「あとで読みます。怖さの正体が分かれば、少し軽くなりそう」
働きながら応募・面接時間を確保するスケジュールの組み方
モヤ子「有利なのは分かりました。でも肝心の時間がないんです。残業もあるし」
ロジカル先輩「そこを仕組み化しよう。転職活動を『毎日やる作業』と『週単位の作業』に分けて考えるんだ」
モヤ子「分けるんですか」
ロジカル先輩「うん。毎日やる必要があるのは、求人チェックとスカウト返信くらい。これは通勤中や昼休みで十分こなせる」
モヤ子「スキマ時間でいいんですね。それなら続けられそう」
ロジカル先輩「一方、応募書類の作成や面接対策はまとまった時間が要る。これは週末に固める。平日に無理して詰め込まない」
モヤ子「平日は軽く、週末にがっつり、ですね」
ロジカル先輩「そう。具体的には週に二時間でいい。土曜の午前を『転職タイム』と決めて、応募作業をまとめてやる」
モヤ子「たった二時間でいいんですか」
ロジカル先輩「毎週続けば月に八時間。十分動ける。大事なのは量より継続なんだ。気が向いた時だけやると、結局進まない」
モヤ子「曜日と時間を固定するのがコツなんですね」
ロジカル先輩「次に面接の時間確保。これが一番悩むところだよね。平日の日中に呼ばれることが多いから」
モヤ子「そうなんです。仕事中にどうやって抜けるのって」
ロジカル先輩「方法は三つある。一つ目は有給を半休で使う。午後だけ休んで面接に行く。これが一番自然だね」
モヤ子「丸一日休むより怪しまれないですね」
ロジカル先輩「二つ目はオンライン面接を希望すること。最近は一次面接をオンラインで済ませる企業が増えた。移動もいらない」
モヤ子「家からできるなら、昼休みでもいけそう」
ロジカル先輩「三つ目は始業前や終業後の時間帯を相談すること。応募先に『平日夜や朝なら調整可能です』と伝えると、配慮してくれる会社も多い」
モヤ子「向こうも在職中の人だって分かってるから、合わせてくれるんですね」
ロジカル先輩「そう。在職中の応募者には柔軟に対応するのが採用側の常識なんだ。遠慮しすぎなくていい」
モヤ子「遠慮して機会を逃すほうがもったいないですね」
ロジカル先輩「面接の緊張対策もセットで準備しておくといいよ。転職面接の緊張を乗り越える論理的な方法に具体的な手順をまとめてある」
モヤ子「緊張しいなので助かります。時間を作っても、本番でガチガチになったら意味ないですもんね」
現職に転職活動を気づかれないための注意点
モヤ子「次が一番の心配です。会社にバレたらどうしようって」
ロジカル先輩「気持ちは分かる。でもバレる原因はだいたい決まってるんだ。原因を潰せば、リスクはかなり下げられる」
モヤ子「原因、知りたいです」
ロジカル先輩「一つ目はうっかり口に出すこと。同僚に『転職考えてて』とつい話す。これが一番多い漏洩経路だね」
モヤ子「親しい同僚なら言っちゃいそう……」
ロジカル先輩「気持ちは分かるけど、内定が出るまでは誰にも言わない。これは鉄則。悪気なく広がるのが噂なんだ」
モヤ子「信頼してる人でも、ですか」
ロジカル先輩「うん。本人に悪気がなくても、別の人に伝わる。情報は管理できなくなる前提で動くんだ。だから黙る」
モヤ子「徹底するしかないんですね」
ロジカル先輩「二つ目は会社のPCやメールで活動すること。これは絶対にやめたほうがいい。閲覧履歴が残る場合がある」
モヤ子「会社のパソコンで求人見るのはアウトですね」
ロジカル先輩「転職サイトのやり取りは必ず私物のスマホで。会社のWi-Fiも避ける。デジタルの足跡は意外と残るんだ」
モヤ子「私物で、自分の回線で、ですね。メモしました」
ロジカル先輩「三つ目は服装や行動の急変。スーツで出社したり、急に有給が増えたり。普段と違う行動は目立つ」
モヤ子「あ、面接の日だけスーツとか怪しいですね」
ロジカル先輩「面接用の服は会社の外で着替える。有給も理由を聞かれない範囲で計画的に取る。不自然さを消すんだ」
モヤ子「自然に振る舞うのが大事なんですね」
ロジカル先輩「あと盲点なのが、転職サイトのスカウト公開設定。現職企業に自分の情報が見えてしまう設定があるんだ」
モヤ子「えっ、それは怖い。気づかず登録してたら危ないですね」
ロジカル先輩「登録したら必ず、現職の社名をブロック設定する。これは最初にやっておくこと。見落としがちな落とし穴だよ」
モヤ子「登録した瞬間にブロック設定、ですね。覚えておきます」
ロジカル先輩「念のため言うと、こそこそするのが目的じゃない。退職が決まるまで現職に集中できる環境を守るためなんだ」
モヤ子「後ろめたいことじゃなくて、お互いのためなんですね」
面接日程や有給の調整をスムーズにする伝え方
モヤ子「有給を取るとき、理由を聞かれたら何て言えばいいんですか。嘘つくのも苦手で」
ロジカル先輩「いい質問だね。まず前提として、有給の取得理由を会社は原則聞けないことになってる」
モヤ子「そうなんですか。聞かれて当然だと思ってました」
ロジカル先輩「有給は労働者の権利だからね。厚生労働省の労働時間・休日に関する案内でも、取得理由による制限は想定されていない。とはいえ職場の空気もある。だから『私用』で通すのが一番無難なんだ」
モヤ子「私用、で押し通していいんですね」
ロジカル先輩「うん。詳しく聞かれても『ちょっと用事があって』で十分。具体的な嘘を作ると、つじつまが合わなくなって逆に危ない」
モヤ子「凝った嘘ほどボロが出ると。たしかに」
ロジカル先輩「シンプルが最強なんだ。情報は少ないほど管理しやすい。これは構造的にそうなってる」
モヤ子「言いすぎないことが、自分を守るんですね」
ロジカル先輩「次に応募先との日程調整。ここでモヤ子の希望を遠慮なく伝えていい。むしろ伝えたほうが好印象なんだ」
モヤ子「希望出すと、わがままって思われませんか」
ロジカル先輩「逆だよ。『現職に配慮しながら動ける人』と見られる。たとえば、こう伝える。『現職の都合で、平日は十八時以降か土曜を希望します』と」
モヤ子「具体的に候補を出すんですね」
ロジカル先輩「そう。曖昧に『いつでも大丈夫です』と言うと、かえって調整が長引く。候補を二、三個示すほうが親切なんだ」
モヤ子「相手も決めやすいですもんね」
ロジカル先輩「ポイントは、できない日を並べるんじゃなくて、できる日を提示すること。前向きな印象になる」
モヤ子「『この日は無理です』より『この日ならいけます』ですね」
ロジカル先輩「その通り。同じ内容でも伝え方で印象が変わる。これはコミュニケーションの基本だね」
モヤ子「言い方ひとつなんですね。気をつけます」
ロジカル先輩「あと、複数社を並行して受けるときは、各社の選考スケジュールを一覧で管理する。頭で覚えようとしない」
モヤ子「掛け持ちすると、こんがらがりそうですもんね」
ロジカル先輩「日程が被ったり、返信を忘れたりするとチャンスを逃す。表にして可視化する。これだけでミスが激減するんだ」
モヤ子「アナログでも表を作るのが大事なんですね」
ロジカル先輩「ちなみに面接でよく出る変化球の質問もある。面接の謎質問の答え方と最強の切り返し方に対処法をまとめてあるから、日程調整と一緒に準備しておくといい」
モヤ子「答えに詰まる質問、怖いんですよね。読んでおきます」
ロジカル先輩「準備の差が結果の差になる。在職中は時間が限られるからこそ、効率よく仕込むんだ」
内定後に退職を切り出すまでの段取り
モヤ子「最後の関門が退職を切り出すことです。これ、一番気が重いです」
ロジカル先輩「順番を間違えなければ大丈夫。鉄則は一つ。内定が出て、入社日が固まるまで退職を言わないこと」
モヤ子「先に言っちゃダメなんですね」
ロジカル先輩「絶対ダメ。内定前に退職を切り出して、もし転職先が決まらなかったら、行き場をなくす。最悪のパターンだ」
モヤ子「たしかに、宙ぶらりんになりますね」
ロジカル先輩「だから順番が命なんだ。内定承諾、入社日確定、それから退職の意思表示。この順序は崩さない」
モヤ子「内定が確定してから初めて動く、ですね」
ロジカル先輩「退職を伝えるタイミングは、就業規則を先に確認する。多くは一か月前までと書いてある。それを基準に逆算する」
モヤ子「ルールを先に見るんですね」
ロジカル先輩「そう。法律上は二週間前でも退職できるけど、円満に辞めたいなら規則に従うほうがいい。引き継ぎの時間も要るしね」
モヤ子「揉めずに辞めたいです、できれば」
ロジカル先輩「だよね。だから入社日は、退職と引き継ぎに余裕を持って設定する。転職先に『入社まで一か月半ください』と相談していい」
モヤ子「入社日も交渉できるんですか」
ロジカル先輩「在職中の転職なら当然できる。むしろ即日来いという会社のほうが少ない。きちんと引き継ぎたいという姿勢は好印象だ」
モヤ子「焦らなくていいんですね。少し安心しました」
ロジカル先輩「退職を伝える相手も大事。まずは直属の上司に、口頭で。いきなりメールや全体への報告はマナー違反になる」
モヤ子「最初は上司に直接、ですね」
ロジカル先輩「引き止めにあうこともある。でも内定先が決まっていれば、意思は固いと伝えやすい。退路があるから堂々と話せるんだ」
モヤ子「ここでも在職中の強みが効くんですね」
ロジカル先輩「全部つながってる。在職中に動くから、収入があって、冷静に選べて、堂々と辞められる。一本の線なんだ」
モヤ子「バラバラじゃなくて、ひとつの流れだったんですね」
ロジカル先輩「そう。ちなみに在宅勤務の求人を狙うなら別の注意点もある。在宅ワーク転職で失敗しない方法にまとめてあるから、働き方ごと見直したい人は読んでみて」
モヤ子「在宅も気になってたんです。チェックします」
ロジカル先輩「ちなみに退職や転職を考える背景に、休んでも仕事が頭から離れない状態があるなら、それは別の対処が要る。休日も仕事のことが頭から離れない人の頭の休め方も合わせて見ておくといいよ」
モヤ子「まさに今それです。オフでも考えちゃって」
ロジカル先輩「転職はあくまで手段だからね。今のしんどさの正体を切り分けると、本当に転職が必要かも見えてくる」
モヤ子「手段と目的を混同しないこと、ですね」
まとめ
ロジカル先輩「じゃあ最後に整理しよう。在職中の転職活動は、辞めてからより有利だった。理由は覚えてる?」
モヤ子「収入が途切れない、ブランクが出ない、いつでも引き返せる。この三つです」
ロジカル先輩「完璧。次に時間の作り方は?」
モヤ子「毎日の作業はスキマ時間で。書類や面接対策は週末に固定する。週二時間でいい、でしたよね」
ロジカル先輩「その通り。面接は半休やオンラインを活用する。バレない工夫はどうだった?」
モヤ子「内定まで誰にも言わない。会社のPCを使わない。スカウト設定で現職をブロックする。三つ守ります」
ロジカル先輩「よく覚えてた。日程調整はできる日を前向きに提示する。退職の段取りは?」
モヤ子「内定と入社日が固まってから。就業規則を確認して、まず上司に口頭で伝える、です」
ロジカル先輩「全部つながってるのが分かったね。気合いじゃなくて仕組み。これが在職中転職の本質なんだ」
モヤ子「動けなかったのは、私の根性のせいじゃなくて、仕組みを知らなかっただけだったんですね」
ロジカル先輩「そういうこと。仕組みが分かれば、あとは土曜の午前に二時間。そこから始めればいい。焦らなくていいよ」
モヤ子「今度の土曜から、転職タイム作ってみます。ありがとうございました、ロジカル先輩」
ロジカル先輩「うん。退路を確保したまま、冷静に。応援してるよ」
よくある質問FAQ
在職中の転職活動は会社にバレますか
対策をすれば、バレるリスクはかなり下げられます。バレる主な原因は、同僚に話すこと、会社のPCやメールで活動すること、転職サイトで現職企業に情報が公開される設定です。内定が出るまで誰にも言わず、活動は私物のスマホで行い、登録時に現職の社名をブロック設定すれば大丈夫です。面接用の服装で出社するなど、普段と違う行動も避けましょう。後ろめたいことではなく、退職が決まるまで現職に集中するための環境づくりだと考えてください。
働きながら面接の時間はどう確保すればいいですか
方法は三つあります。一つ目は有給を半休で使い、午後だけ休んで面接に行く方法です。丸一日休むより自然で目立ちません。二つ目はオンライン面接を希望することです。最近は一次面接をオンラインで行う企業が増えており、移動も不要です。三つ目は始業前や終業後の時間帯を相談することです。在職中の応募者には採用側も柔軟に対応してくれます。希望はできる日を前向きに伝えると調整がスムーズになります。
退職はいつ切り出すのが正解ですか
転職先の内定が出て、入社日が確定してから切り出すのが鉄則です。内定前に退職を伝えてしまうと、もし転職先が決まらなかったときに行き場をなくします。手順としては、まず就業規則で退職の申し出時期を確認します。多くは一か月前までと定められています。それを基準に逆算し、最初は直属の上司へ口頭で伝えます。入社日は引き継ぎに余裕を持って設定し、転職先と相談して決めると円満に辞められます。